大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和35(テ)28 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人樋渡道一の上告理由第一点について。

所論は、何ら違憲の主張を含まないから、民訴法四〇九条ノ二第二項にてらし、

上告適法の理由として採用しえない。

同第二点について。

所論違憲の主張は、被上告人および上告人をその一員とする民法上の組合「D協

和会」の組合財産である本件土地建物につき、組合員の過半数の決議によつてその

管理処分を定めたのは、上告人の意思にもとづかずして上告人の共有持分を奪つた

ことになるから、憲法第一三条、第二九条に違反するというにあると解せられる。

しかし、組合の業務執行は組合員の過半数を以て決せられるのを原則とすることは

民法六七〇条に明文の存するところであつて、組合契約上別段の定めがない限り、

組合員はかかる業務執行を当然のこととして組合契約をなしたものとすべきである

から、自らの意思に基いて組合契約を締結した組合員が過半数の決議に拘束される

ことは当然のことであつて、これを以て当該組合員の意思に反するものとは言えな

い。従つて所論過半数の決議により財産権を奪うことは所有者の意思に反して財産

権を奪うものであつて憲法に反するとの所論はその前提を欠くことに帰し、失当た

るを免れない。

よつて、民訴四〇九条ノ三、四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一

致で、主文のとおり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 藤 田 八 郎

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裁判官 池 田 克

裁判官 河 村 大 助

裁判官 奥 野 健 一

裁判官 山 田 作 之 助

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